ネムルバカが心に刺さる。

ネムルバカ (Ryu comics) [ 石黒正数 ] ネムルバカ/石黒正数

石黒正数の新作は大学の女子寮で同室のセンパイとコウハイの物語。
これが異常に面白かった。個人的には第5話「チテイジン」が一番心にグサッとくる。
以下第5話の台詞の抜粋

最近周りに情報が多すぎて自分レベルの人間がどの地位止まりか早い段階で見えちゃうんですよ

やりたいことのある人とやりたいことの無い人の間に
何かしたいけど何ができるのかわからない人ってカテゴリーがあって
8割方そこに属しているとおもうんだがね

グサッとくる。本当にグサッとくる。
何者かになりたくって、だけど自分が何になれるかわからないまま、
結局行動しないままにだらだらとここまできてしまった。
そんな後悔だかなんだかよくわからない感情に振り回されそうになる。
別に目的も無く生きてるわけでもないし、なりたいものだって無いわけではない。
ただがむしゃらに何者かになろうとするようなものが無い。
そのことにいまだ苛立ちを隠せない自分がいることを再認識させられる。
これ以外にもグサッとくるものがこの作品にはたくさん詰まっている。
こういった感情をいったい何時まで保っていられるか?と思わず考える。