ゼロアカ第五次関門を見るための覚書。

ゼロアカ道場の五次関門として

ゼロアカ優勝の際に出版される著作に関して7分でプレゼンテーションと口頭諮問。
そのプレゼンテーションが動画にて公開されている。
実際のゼロアカ道場の五次関門は会場(TOKYO CULTURE CULTURE)で行われるのでプレ版なんだろうけど、
それが個人的に興味深かったので本番を見る前に勝手に評価してみる。
評価といっても内容よりはプレゼンテーションのやり方が主な対象。

プレゼンテーションに必要なもの

・著作のタイトル
・キャッチコピー
・表1(表紙)
以上の3つはプレゼンテーションに必ず入ること。

廣田周作(やずややずや)

発表者は画面に写らず、パソコンを使ってのプレゼンテーション。
全体的に白い背景と文字で構成されていてカラーはほとんど無し。
パソコンの画面を撮影しているためページの切り替えの際に手が写るのがマイナス。
2枚目 キャッチコピー「ねじまき春樹放浪記」ではまるで村上春樹が書いた本のようにみえてしまう気が。
5枚目 文字色が見づらい。非同期化が重要ならもっと目立たせてもよい気が。
6枚目 文字サイズとバランスが悪い。最後の文章が主題なら目立つようにすべき。
9枚目 本の構成の図で見るべき点を明示したほうが
11枚目 表1(表紙)アニメーションさせるなら意味のあるアニメーションにした方が。

三ツ野陽介

パソコンのスクリーンと発表者が並んでのプレゼンテーション。
NHK教育とかでやってる番組のような感じで全体的によくまとまってる気がする。
発表者が原稿を見るためにチラチラと視線を外し過ぎて気になる。話すなら前を向いて話しましょう。
著作のタイトル、キャッチコピー、表1(表紙)を頭に持ってくるのは分かりやすい。
特に講談社BOXから出版されることを強く意識させる現物を見せるのはあり。
価値創造型ヒロイズム=ナルシシズムでは。
つながっていくことより孤独になっていく気が。あとテロリズム

村上裕一

発表者は画面に写らず、パソコンを使ってのプレゼンテーション。
時間的制約のなかで多くを語ろうとしすぎて後半が早口でグダグダになってる。
表1(表紙)を見せる段階でいきなりパソコンをずらして見せるぐらいならパソコン上でやればいいのに。
三ツ野さんと比べて講談社BOXのイメージを考えてないのがマイナス。
箇条書きを並べることが多いがそれが何につながるかが見えにくい。
それぞれの項目について一言で言い切るぐらいにしないとまとまらない気がする。

雑賀壱

発表者がホワイトボードとスケッチブックを使ってのプレゼンテーション。
一見すると芸人みたいとか思ってみる。ホワイトボードが見づらい。
前を向いて話しているのはよいが後半は覚えきれずに原稿を見つつつまり気味。
表紙のデザインについて講談社BOXだと銀色の上にさらに鏡だともう何がなにやら分からなくなりそう。
あと講談社で「ウルチモ・トルッコ」という本で読者の顔を映すというネタがやられている。
時間があまっているのは著作の目的を話しているが、具体的な内容については話していないからでは?

筑井真奈

発表者は画面に写らず、パソコンを使ってのプレゼンテーション。
慣れているのか全体を通じて一番プレゼンがうまい。
言うべきことをきちんとすべて織り込んでいるし、
色やアニメーションを注目させるべきでポイントで使っている。
ただしキャッチコピーに関してはどこかスライドに入れるべき(構成的にはラスト)だと思われる。
具体的な統計データをバックグラウンドとして見せるのは説得力を持たせる方法としてはあり。
「家族」というテーマについて内容が表面的過ぎる気がする。
家族のイメージの変化やそれを取り巻く環境を分析しても、そのさらに下にある物には届かないような気がする。
表1(表紙)については待ったがかかりそうな気が。

斎藤ミツ

発表者がスケッチブックを使ってのプレゼンテーション。
全体としてまとまっていて後半に著作のタイトル、キャッチコピー、表1(表紙)が一気にくるのでイメージはつかみやすい。
講談社BOXの装丁そのものを作っているのはすばらしい。
トランスジェンダーについて江戸までさかのぼっているがそれが現代のBL文化へと連続しているかが疑問?
どこかで切断があるんじゃないのとつっこみが入りそう。
腐女子」から「富女子」へという読み替えを提案しているが、
BLというものの一面を好意的に切り取りすぎてはいないのか?

坂上秋成

発表者がホワイトボードを使ってのプレゼンテーション。
原稿を手に持ってそれをガン見しながらのプレゼンはアウト。
あとホワイトボードを使うとき背を向けて話すのもアウト。
全体の構成がいまいちな気がする。早口でもあるため時間が余っているのはマイナス。
表1(表紙)を見せるタイミングが悪い。表紙と内容が関連あるならそれは明示すべき。
ジャンルの動物化=蛸壺化とかが、東浩紀を乗り越える物に見えない気がする。


本番では100人ぐらいの会場ならスクリーンに写す形でプレゼンは行われると思われるので、
どのくらいまで内容と発表が詰められているかが楽しみ。
あと質疑応答がどのような形で進むかが興味深い。東浩紀独演会にならないといいなぁ。
あとはニコニコ動画での生中継でどの程度人を集められるのかが興味深い。
マイナーなジャンルのプチ祭りで終わらない何かに期待。